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【イラスト図解式 この一冊で全部わかる Web技術の基本】 「3-9.HTTP/2の改良点」を読んで

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【イラスト図解式 この一冊で全部わかる Web技術の基本】
「3-9.HTTP/2の改良点」を読んで

「イラスト図解式 この一冊で全部わかる Web技術の基本」の第3章9節についての要点、自分なりの知識の整理の2点を述べていきます。


1.要点
○バイナリ形式の利用
HTTPリクエストとHTTPレスポンスのやりとりの形式が変わった
【HTTP/1.1以前】
テキスト形式
(バイナリ形式→テキスト形式に変換されたもの)
【HTTP/2】
バイナリ形式(変換なし)

○ヘッダー圧縮
転送するファイルのデータに加え、ヘッダーの容量も軽くなった
【HTTP/1.1以前】
ファイルのデータ
【HTTP/2】
ファイルのデータ+ヘッダー
(重複する部分が多いので、差分のみ転送するHPACK形式を採用)

○サーバープッシュ
Webサーバーもファイルの転送の判断ができる
【HTTP/1.1以前】
ブラウザ側からのリクエストがなければWebサーバーはレスポンスを送らない

【HTTP/2】
リクエストを受け、Webサーバーが必要なファイルを判断して事前にブラウザに送る

2.知識の整理

  • HTTP/2の課題
  • HTTP/3について

<気になった理由>
・HTTP/2の課題と新しいHTTP/3がどういうものか気になったから
・本書は2017年に出版されたもので、最新の情報が知りたかったため

<HTTP/2の課題>
【ざっくり】
使用されているTCPは順番通りに届く信頼性が保たれているが、データ容量が大きく、通信速度が遅くなるトラブルも多い

細かく見ていくと、

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パケットロス小分けにした通信内容の一部または全てが通信先に正常に届かず、消滅してしまうこと。
主な原因は、ネットワーク上で処理可能な量を上回るパケットが流れていること、ネットワークの混雑、通信途中や通信先のトラブル、がある。

これらの課題を解消するために、以下のようにHTTP/3では改良されました。

<HTTP/3について>
新しいプロトコルである「QUIC」を開発

<QUICとは>
・開発を始めたのはGoogle
IETF(Internet Engineering Task Force、インターネット技術の標準化を推進する任意団体)が標準化を進めている
全体的にUDP
をもとにして、TCPのような信頼性を持った、より高速な通信をしていく

<QUICの特徴>

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QUICの特徴(2021,Publickey)

 

すでにGoogle Chromeを利用する25%以上でHTTP/3が自動的に使われているそうです。
先月、QUICの標準化が正式に承認されたため、HTTP/3が標準化されるのももうすぐではないでしょうか。わくわく!

明日はHTTPSの仕組みについてまとめます!

ご意見やご指摘、感想などコメントでお待ちしています!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

【出典】
イラスト図解式 この一冊で全部わかるWeb技術の基本
HTTP/3-MDN Web Docs
HTTP/3はどうやってWebを加速するか? TCP、TLS、HTTP/2の問題とHTTP/3での解決策~Fastly奥氏が解説(前編)
HTTP/3はどうやってWebを加速するか? TCP、TLS、HTTP/2の問題とHTTP/3での解決策~Fastly奥氏が解説(後編)
Google生まれの高速プロトコル「QUIC」、IETFが標準として承認。Webやビデオチャットの高速化が期待
HTTP/3が必要な理由